育成・離職防止

従業員に退職代行を使われたら?企業側がとるべき正しい対応と予防策

2026.01.14

従業員に退職代行を使われたら?企業側がとるべき正しい対応と予防策

「突然退職代行業者から電話や通知が届いて混乱している」
「従業員に退職代行を使われたがどうすれば良いかわからない」

近年、従業員が退職代行を利用して会社を辞めるケースが増えています。

何の前触れもなく退職代行業者から連絡が来れば、戸惑う人事担当者の方も多いかと思いでしょう。

「どうして直接行ってくれなかったのか」など、ショックや憤りを感じる人もいるかもしれません。

このとき、対応を誤ると法的トラブルや企業の信頼損失を招く恐れがあります。

本記事では、退職代行を使われた際の正しい対処法と注意点、今後退職代行を使われないための根本的な予防策を詳しく解説します。

退職代行とは

退職代行とは、従業員本人に代わり、勤務先に対して退職の意思を伝えるサービスです。

日本で最初に退職代行サービスを立ち上げたのは、2017年創業の「退職代行EXIT」といわれており、比較的新しい業態です。

2024年7月、株式会社マイナビが退職代行の利用に関する調査を実施しました。

これによると、2023年6月から1年の間に転職した人の16.6%が「退職代行を利用した」と回答しています。

年代別では20代が18.6%と最も高く、年代が低いほど利用率が高いことがわかります。

退職代行が介入すると、従業員本人が一度も出社することなく、即日で事実上の退職状態になることが多いです。

そのため、企業側にとっては業務の引き継ぎがなされないなどの大きなリスクを伴います。

参考≫≫
マイナビ キャリアリサーチLab「退職代行サービスに関する調査レポート(2024年)
(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20241003_86953/#1)※1

従業員が退職代行を使う理由

「自分で言えばいいのに、なぜわざわざお金を払って依頼するのか」などと、疑問を感じる人もいるかもしれません。

冒頭の調査によると、退職代行サービスを利用した理由は「退職を引き留められた(引き留められそうだ)から」が最も高く、次いで「退職を言い出せる環境でないから」「退職を伝えた後トラブルになりそうだから」「いち早く退職する必要があるから」と続きます。

以上のことから、退職代行を利用する理由は大きく以下の3つにわけられると考えられます。

  • 引き止めや退職を伝えた後のトラブルを回避したい
  • 心理的負担を減らしたい
  • 一刻も早く離職したい

それぞれについて下記で解説します。

引き止めや退職を伝えた後のトラブルを回避したい

先ほどの調査でも最も多い理由が引き止めや退職を伝えた後のトラブル回避です。

退職の意思を伝えても、引き止められたり、ひどい場合は聞き入れてもらえなかったり、強く叱責されたりするケースもあります。

「退職する」と決心したのに、引き止められ、いつになったら退職できるかわからない状態を避けたいため、退職代行を利用するようです。

心理的負担を減らしたい

どのような場合であっても退職を勤務先に伝えることは心理的負担が大きいものです。

特に会社側との関係性が良好でない場合は負担が大きくなってしまいます。

退職の心理的負担を減らすために退職代行サービスを利用することがあるようです。

一刻も早く離職したい

上司や同僚との関係が悪化していたり、パワハラなどのハラスメント行為を受けていたりすることで、職場にいること自体が苦痛なケースもあります。

このような状況が続くと精神的に疲弊し、心身を病んでしまう可能性があります。

一刻も早く離職したいが、自ら退職手続きを行うエネルギーが残っていない、周りに頼れる人や相談窓口がないといった場合に退職代行に依頼することがあります。

退職代行サービスの3つの形態

退職代行サービスには次の3つの形態があります。

  • 弁護士
  • 退職代行ユニオン
  • 民間業者

相手がどの形態かによって、会社側がどこまで交渉に応じる義務があるかが変わります。

それぞれについて下記で解説します。

弁護士

一つ目の形態が弁護士または弁護士法人が運営する退職代行サービスです。

弁護士は従業員本人に代わり、企業と直接交渉ができ、退職に伴うすべての法律事務を行うことができます。

具体的には、従業員の退職の意思を伝えること以外に、残業代請求や有給消化の交渉、未払い賃金の請求などすべての法律事務を行うことができます。

また、損害賠償請求やパワハラ問題にも対応でき、訴訟に進んだ際の対応も可能です。

退職代行ユニオン(労働組合)

2つ目の形態が退職代行ユニオンです。

退職代行ユニオンは企業規模が小さく、自社の労働組合がない場合に加入する外部の労働組合です。

労働組合が運営するため、企業との団体交渉権が認められており、従業員の退職日の調整や条件の交渉が可能です。

なお、弁護士と異なり、損害賠償請求や訴訟に進んだ際は対応ができません。

民間業者

3つ目の形態が民間の退職代行サービスです。

民間の退職代行サービスができるのは、退職届の退出と従業員本人の退職の意思を勤務先に伝えることだけです。

条件の交渉を行う権限はありません。

そのため、退職日の調整や有給休暇の取得交渉、未払い賃金の請求などはできません。

退職代行が違法であるケース

従業員が退職代行を利用すること自体は違法ではありません。

一方、退職代行業者の形態と業務内容によっては弁護士法第72条に抵触する恐れがあります。

前述のとおり、民間の退職代行サービスができることは、従業員の退職の意思の伝達と退職届の提出のみです。

弁護士資格がないにもかかわらず、有給消化の交渉や退職金の交渉などを行うと、非弁行為となり、違法行為とみなされる可能性があります。

そのため、退職代行サービスが民間の場合、企業側は事務的な伝達事項のみを受け取り、交渉は拒否するのが基本スタンスとなります。

弁護士法第72条 (非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

引用:弁護士法|e-Gov 法令検索

退職代行を使われたら拒否できるのか

原則として企業側は退職そのものを拒否し、働き続けさせることはできません。

民法では従業員には自由に退職できる権利があり、企業はそれを阻止できないことを定めています。

民法第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用:民法|e-Gov 法令検索

法的には本人が退職の意思を伝えなければならないという定めはありません。

そのため、退職代行を通して退職の意思を伝えられた場合であっても、退職を拒むことはできません。

有期雇用の場合

前述の民法第627条には「当事者が雇用の期間を定めなかったとき」という条件があります。

契約社員など期間の定めがある従業員の場合、原則として契約期間満了まで退職できません。

一方、民法第628条には有期雇用の従業員であっても、やむを得ない事情があれば退職できると定めています。

そのため、有期雇用であっても、やむを得ない事由があれば退職を拒むことはできません。

民法第628条(やむを得ない事由による雇用の解除)
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

引用:民法|e-Gov 法令検索

非弁行為があった場合

退職代行業者に非弁行為があった場合、業者との交渉は拒否できますが、従業員本人の退職の意思表示自体は有効とみなされます。

そのため、退職処理は進めざるを得ないのが実情です。

退職代行を使われた際に会社側がやるべきこと

退職代行を使われたら、以下のステップで冷静に対応しましょう。

  • 退職代行業者の身元や資格を確認する
  • 従業員本人に退職の意思を確認する
  • 従業員本人の雇用形態を確認する
  • 回答書を作成して送付する
  • 業務の引き継ぎを依頼する
  • 退職届を提出してもらう
  • 貸与品や私物の返還手続き

それぞれについて下記で解説します。

退職代行業者の身元や資格を確認する

退職代行業者から連絡があったら、まず相手が相手の相手方の身元や資格を確認します。

具体的には以下の情報を確認します。

  • 代行業者の名称
  • 担当者名・連絡先
  • どの従業員の退職に関する連絡か

退職代行業社の情報を把握したら、「弁護士」「労働組合」「民間業者」のいずれの形態であるかを確認します。

また、委任状の提示を求めるなど、従業員本人からの依頼かどうかを確認します。

運営元が民間業者であるなど、交渉権を持たない退職代行業者から連絡が来た場合、退職日や退職金の交渉には応じてはいけません。

交渉を持ちかけられた場合は、「従業員の退職意思表示は受け止めるが、退職手続きについては本人と進める」旨を伝えましょう。

もし、非弁行為であるにも関わらず、交渉を強要してくる場合は弁護士に相談しましょう。

なお、退職代行業者が弁護士名を名乗っていたとしても、詐欺やいたずらである可能性も否定できません。

念のため、弁護士名と所属弁護士会、登録番号を確認し、日本弁護士連合会のサイトにて確認しましょう。

電話で連絡がきた場合はその場ですべてを決めるのではなく、改めて文書やメールで連絡をもらうよう求めましょう。

これにより、社内でしっかりと検討し、トラブルを防ぎやすくなります。

参考≫≫
日本弁護士連合会「弁護士情報検索(
https://member.nichibenren.or.jp/general_search)」※2

従業員本人に退職の意思を確認する

退職業者の身元を確認したら、依頼主である従業員本人に退職の意思を確認します。

稀に第三者による嫌がらせや強要によって退職代行を利用しているケースもあるためです。

具体的には、本人宛のメールなどで「業者から連絡が届いたが、相違ないか」という内容で確認を行います。

ただし、退職代行を利用している人は「会社とのコミュニケーションを避けたい」と考えているケースが多いです。

そのため、従業員本人が勤務先からの連絡に応じるとは限りません。

このとき、無理に連絡をとろうとすれば、トラブルに発展する恐れもあります。

このような場合、代行業者を通じ、従業員本人からの退職の意思を書面で確認すると良いでしょう。

具体的には委任状や従業員本人の身分証明書のコピーの提示を求めることで確認できます。

従業員本人の雇用形態を確認する

退職の意思を確認したら、従業員本人の雇用形態を確認します。

前述のとおり、従業員が無期雇用か有期雇用かによって、法的に退職可能な日が変わります。

無期雇用の場合、民法では退職の申し出から2週間で雇用契約を終了させることができます。(民法第627条1項)。

一方、有期雇用の場合、やむを得ない事由がなければ、契約期間満了まで退職できないのが原則です。

なお、就業規則で「退職する際は一か月前までに申し出ること」と明記していることもあります。

しかし、就業規則はあくまで組織内でのルールです。

民法で定めた期間であれば、就業規則より短い期間で退職しても法的には問題ないことになります。

回答書を作成して送付する

従業員の意思と雇用形態を確認したら、回答書を作成し、退職の受理状況や今後の手続きの流れを回答します。

このとき、客観的な証拠を残す意味でも、口頭ではなく、メールや書面の郵送など形が残るように送付することが大切です。

このときも、無理に従業員に連絡をとろうとせず、必要書類の送付のみに留めておくことが大切です。

業務の引き継ぎを依頼する

退職代行を利用するケースでは従業員が引継ぎを拒否することも少なくありません。

しかし、企業にとっては業務の継続は重要事項です。

退職代行業者を介し、従業員が保管している資料の場所やID・パスワードなど、必要最低限の引き継ぎ事項を書面で回答するよう促します。

可能であれば、従業員の業務内容を整理した書面の提出を求めると良いでしょう。

有給休暇を消化させる

有給休暇は労働者の権利です。原則として退職までの間の有給取得を拒むことはできません。

従業員の有給残日数も確認し、有給消化の申し出があれば、退職日までに調整を行います。

なお、退職日に未消化の有給があった場合、労働基準法違反に問われる恐れがあります。

本人から申請がなかった場合も、有給休暇が残っているのであれば基本的にはすべて取得させましょう。

労働基準法第39条(年次有給休暇) 
使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

引用:労働基準法|e-Gov 法令検索

退職届を提出してもらう

退職日が決定したら、退職代行業者を通じて退職届の提出を依頼します。

トラブルを避けるため、口頭ではなく、本人の自署・捺印がある退職届を郵送で提出してもらいましょう。

貸与品や私物の返還手続き

貸与品がある場合は返却手続きを行います

返却物の例としては以下のような例があります。

  • 制服・作業着
  • 社員証・IDカード
  • 名刺
  • 健康保険証
  • 会社支給パソコン、USBメモリ、携帯電話
  • 社用車
  • 鍵、セキュリティカード
  • 業務資料、顧客データなど

退職代行を利用しているため、直接返却してもらうことは難しいといえます。そのため、郵送での返却が一般的です。

郵送返却の具体的な手順は以下のとおりです。

  • 返送先を従業員に伝え、送付を依頼する
  • レターパック、宅配便など配達記録が残る方法を指定する
  • 返却期限を設定する

このとき、機密情報の漏洩につながるものの返却については慎重に確認しましょう。

会社のロッカーや机に従業員の私物が残されている場合はこれらの送付についても同様に進めましょう。

また、トラブル回避のためにも、退職時の貸与品返却について就業規則にルールを定めておきましょう。

退職手続きを進める

退職届が会社に届いたら内容を確認し、抜け漏れがないかチェックし、退職手続きを進めます。

手続きが完了したら、トラブル回お日のためにも手続きが完了した旨を伝えると良いでしょう。

また、最終給与の支払いについても適切に対応しましょう。

退職代行を使われたときの注意点

退職代行を使われると、基本的には従業員本人とやり取りができません。

突然の連絡に戸惑ってしまうかもしれませんが、トラブルを回避するためにも注意すべき点があります。

民間の退職代行サービスとは交渉しない

民間の退職代行サービスができるのは「従業員本人の退職の意思の伝達」と「退職届の提出」のみです。

有給休暇や退職日などの交渉権はありません。

そのため、民間の退職代行サービスとは交渉しないようにしましょう。

もっとも、非弁行為は退職代行業者側が罪に問われるものです。

しかし、非弁行為に応じた場合、退職手続きが無効になる恐れもあります。

そうすると、再度従業員本人や弁護士などを通じて退職手続きを行う必要があり、会社側の手間や負担が増えてしまいます。

もし、民間の退職代行サービスが交渉を持ち掛けてきた場合は、その行為が非弁行為であることを伝えます。

そのうえで、「従業員の退職の意思表示は受け止めるが、退職手続きについては本人と進める」と伝えましょう。

無視や感情的な対応をしない

退職代行サービスを使われた際、従業員本人に直接連絡をとり、話し合いを強要したり、強い引き止めや叱責などの感情的な対応をしたりしてはいけません。

最悪の場合、パワハラや退職妨害とみなされ、労務問題に発展したり、企業ブランドの毀損につながったりする恐れがあります。

また、退職代行業者からの連絡を「従業員本人からの連絡ではないから」といって無視したり、拒否したりしてはいけません。

退職代行であっても従業員本人の意思が示されている限り、2週間後には退職が成立します。

無視しても退職の意思がなかったことにはなりませんし、引継ぎもできなくなり、企業の損失が増えてしまいます。

速やかに退職手続きを行う

前述のとおり、退職を拒否したり、叱責したりすると、労務問題に発展したり、企業イメージの毀損につながったりする恐れがあります。

また、退職を拒み続けたり、連絡を無視し続けたりすると離職票発行が遅れ、労働基準監督署から指導が入ったり、訴訟に発展したりする恐れもあります。

退職代行サービスが法律に則って行われているのであれば、速やかに退職手続きを行う必要があります。

従業員に対する直接連絡は強制できない

退職代行サービスを利用しているということは、従業員本人の退職の意思が固く、会社との直接連絡を望んでいない可能性が高いといえます。

そのため、直接連絡をとろうとしたり、引き止めようとしたりすると退職妨害やハラスメントに問われる恐れがあります。

従業員本人による依頼かどうかを退職代行業者に確認することはできますが、直接連絡を強制することはできまません。

他の従業員をフォローする

退職代行を使われると、戸惑いや焦りが生まれるだけでなく、残った従業員の負担が増え、職場の雰囲気が悪くなる恐れがあります。

このとき、残った従業員を守り、負の連鎖が続かないようにすることが企業側の役目です。

残った従業員の不満や不安を解消するため、適切な説明とフォローを行いましょう。

具体的には、従業員と上司の間で1on1を行い、「〇〇さんが辞めたことで困ったことはあるか」など、不安な気持ちを吸い上げます。

また、誰かが退職代行を使ったということは、潜在的に退職を考えている人がほかにもいる可能性があります。

「〇〇さんが辞めたから私も辞めよう」と思っている従業員がいるかもしれません。

丁寧にフォローすれば、「会社は自分のことを見てくれている」と考え、踏みとどまる可能性もあります。

退職代行を使われないための予防策

退職代行を使われた後の対応も重要ですが、退職代行を使われない環境作りも非常に重要です。

効果的な予防策について解説します。

離職理由を分析する

退職代行サービスを使われたということは、職場に何らかの問題があった可能性があります。

再発防止のためにも、過去の退職者が辞めた理由を深掘り、対策を講じます。

職場環境やハラスメントの有無、人間関係など離職理由を詳しく調べましょう。

退職代行サービスを使われる理由を把握する

退職代行サービスを使われたということは「会社に直接言い出しにくい」何らかの理由があるはずです。

「人手不足で退職を言い出しにくい」「ハラスメントがある」「過去の退職者が揉めていた」など、直接相談できない雰囲気がないかを探りましょう。

そのうえで、上司以外に相談できる相談窓口の設置やマネジメント方法の見直しなどを行いましょう。

従業員とのコミュニケーションを増やす

退職代行を使ったということは、企業と従業員の間のコミュニケーションが円滑ではなかった可能性があります。

上司と従業員の定期的な1on1などを通じ、小さな不満を早期にキャッチできる体制を作りましょう。

労働環境や待遇の改善

労働環境や待遇の改善・見直しも大切です。

労働環境や待遇問題の例には以下のようなものがあります。

  • 長時間労働や休日出勤が常態化している
  • 低賃金
  • 有給休暇を取得しづらい
  • 人事評価が不透明である
  • ハラスメントが放置されている など

有給休暇については、休みを取得したくても「周りに迷惑がかかるため休めない」という事態が起こる恐れがあります。

労働環境・待遇の改善と同時に、DXやマニュアル化を進め、業務の属人化を減らすことも大切です。

採用時のミスマッチを防ぐ

退職の理由のひとつに採用時のミスマッチがあります。

「誠実なコミュニケーションができる人物か」「自社の社風に馴染めるか」を採用時に見極めておくことが重要です。

しかし、候補者は自分を良く見せようと振舞うものです。

選考段階で候補者の主張するスキルや経歴に虚偽があれば、ミスマッチが起きる可能性があります。

書類選考と面接といった従来の選考手法に加え、バックグラウンドチェックやリファレンスチェックを併用し、採用精度を向上することをおすすめします。

候補者の人柄や自社の社風に馴染めるかを見極めるポイントについては以下の記事も参考にしてください。

関連記事≫≫
人柄重視採用とは?メリット・デメリットと人柄を見極めるポイント
カルチャーフィットとは?見極め方と導入手順、面接での質問例を紹介

まとめ

従業員に退職代行を使われたときの対応や予防策について解説しました。

退職代行から連絡が来たら動揺しますし、ショックを受けるかもしれません。

このとき、感情的になったり、不適切な対応をしたりすると、労務問題や退職手続きのやり直しなどの負担がかかる恐れがあります。

本記事でご紹介した内容を参考に適切に対応しましょう。

採用段階でミスマッチな人材を回避し、適切にコミュニケーションがとれ、自社にマッチした人材を見抜いておくことも非常に大切です。

バックグラウンドチェックやリファレンスチェックなどの客観的評価を併用し、ミスマッチを防ぎながら、組織の課題を見直しましょう。

※1 マイナビ キャリアリサーチLab「退職代行サービスに関する調査レポート(2024年)
※2 日本弁護士連合会「弁護士情報検索