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採用代行(RPO)とは?種類・業務内容・メリット・費用を徹底解説

2026.05.12

採用代行(RPO)とは?種類・業務内容・メリット・費用を徹底解説

「採用活動のリソースが足りない」
「採用効率が悪く、コア業務に注力できない」
「自社に合った人材を獲得できない」

売り手市場が続く昨今、リソース不足によって採用活動に課題を感じている企業が注目しているのが採用代行(RPO)です。

採用代行とは、採用活動全般または一部を外部に委託し、効率化を図るためのサービスです。

本記事では採用代行に委託できる業務内容や委託するメリット・デメリット、費用相場、採用代行サービスを選ぶ際のポイントについて解説します。

採用代行(RPO)とは

採用代行(RPO)とは、企業の採用活動の一部または全部を外部の専門業者に委託するサービスで、採用アウトソーシングと呼ばれることもあります。

採用業務をすべて請け負うサービスから、「応募受付から日程調整まで」など、工程の一部だけを請け負うサービスもあります。

英語では Recruitment Process Outsourcing と呼ばれ、RPOはその略語です。

日本でも「採用RPO」と表記されることがあります。

従来の採用活動は「求人票を出して応募を待つ」というスタイルが中心でした。

しかし、少子高齢化による労働人口の減少や採用チャネルの多様化により、採用業務が複雑化し、採用担当者の負荷や工数は年々増増加しています。

採用代行を導入することで、自社の採用担当者の負荷を外部リソースで補い、採用の質とスピードの両方を同時に高めやすくなります。

採用代行(RPO)の種類

採用代行は大きく2つの軸で分類できます。ひとつは「支援スタイル」、もうひとつは「委託範囲」です。

支援スタイルによる分類

採用代行サービスの支援スタイルは次の2つに大別されます。

採用プロセス代行型

採用プロセス代行型は、採用代行業者が求人票作成や求人媒体選定、応募者管理、面接調整などの採用プロセスを包括的に代行します。

委託先(代行業者側)での運用が一般的で、自社の採用業務の負担を大幅に軽減できます。

リソース不足の企業や効率化を図りたい企業に向いています。

リクルーター派遣型

リクルーター派遣型は採用のプロ(代行業者の担当者)がクライアント企業に常駐し、自社の採用担当の一員として動くタイプになります

社内文化や事業内容の理解が深まったうえで候補者と接するため、ミスマッチが生じにくいというメリットがあります。

業者と密に連携をとりたい企業や採用力を高めたい企業、採用担当者が不在な企業に向いています。

このスタイルは関係構築がしやすい反面、費用は高めになります。

委託範囲による分類

採用代行サービスの種類は委託できる業務によっても2つに大別できます。

全体委託型(フル代行・包括委託)

採用戦略の立案から内定者フォローまで、採用プロセス全体を丸ごと委託します。

自社に採用担当者がいない企業や、大規模な採用が必要な局面に適しています。

部分代行型(スポット委託)

「母集団形成だけ」「書類選考だけ」など、特定業務のみを委託するタイプです。

特定業務の効率化を図りたい場合や一時的なリソース不足解消に適しています。

採用代行(RPO)の業務内容

採用代行(RPO)の業務内容

採用代行が対応できる業務範囲は多岐にわたります。サービスによって対応範囲は異なるため、依頼前に確認が必要です。

募集要件の整理・定義

採用活動を行う際、自社が求める人物像が定義されている必要があります。

社内だけで欲しい人物像を定義しようとすると、ターゲット像が曖昧になったり、客観性を欠いてしまったりすることがあります。

採用代行に委託することで、採用ターゲットとなる人物像(ペルソナ)や必須・歓迎スキル、年収レンジ、
想定ポジションなどをプロの視点で客観的に整理し、募集要件を明確に定義できます。

採用戦略の立案・計画策定・実施

採用市場の動向や自社の課題、事業計画、求める人物像を踏まえて、年間の採用計画や戦略の策定を行います。

市場の採用動向を踏まえた戦略提案が受けられるのは、採用代行ならではのメリットです。

特に社内にノウハウが蓄積されていなケースや、効率化を図りたいケースで有効です。
インターンシップや会社説明会など、採用目標を達成するための企画やシステム導入も代行してもらえます。

求人媒体の運用・管理

求人媒体の運用・管理も採用代行に委託できます。

具体的には、掲載媒体の選定から掲載コストの最適化、求人票の作成・改善、効果測定などを代行します。

複数の媒体管理を自社だけで管理するとなるとリソースが大幅に割かれますが、採用代行に委託することで効率化を図ることができます。

母集団形成

母集団(採用活動における候補者グループ)形成は採用活動のなかでも工数がかかる業務のひとつです。

母集団を効率的に形成するためには、自社の魅力をターゲット人材にダイレクトに訴求できるように工夫する必要があります。

具体的にはスカウトメールの送信、SNS採用の運用、リファラル採用の仕組みづくりなど、応募者を集めるためのあらゆる施策を実施します。

採用代行サービスに委託すれば、専門知識をもとにターゲットとなる人物像に合った適切な媒体の選定から、原稿作成、掲載管理まで対応してもらえます。

応募者の対応・応募書類の管理

応募者の対応・応募書類の管理

応募者への連絡や問い合わせ対応や選考の進捗管理といった応募者対応に関わる業務は多岐に渡ります。

また、直接応募者と接するため、細やかな対応が求められる業務です。

さらに、ATS(採用管理システム)の運用・更新や応募書類の管理などでは個人情報を扱うため、慎重な取り扱いが求められます。

これらの応募者対応業務にリソースを割かれてしまうと、肝心な応募者の選定に注力できなくなり、優秀な人材を獲得しにくくなります。

採用代行に委託すれば、採用担当は応募者の選定に集中できるようになります。

これにより、選考プロセスを効率化でき、応募者への対応もスムーズになり、内定辞退や応募辞退などの機会損失の防止が期待できます。

採用選考・結果の通知

書類選考などの選考の一部や選考結果の通知なども採用代行に委託できます。

応募者が多い場合はスクリーニングに多くのリソースが割かれます。

また、候補者との選考過程でのやり取りは企業のイメージを左右します。

選考過程で候補者に丁寧に対応することは、候補者体験(採用CX:Candidate Experience)を保つうえで重要です。

内定者のフォロー

内定者フォローは内定承諾後の辞退や早期離職を防ぐために重要な工程です。

丁寧に対応することで、内定者との信頼関係を築くことができ、入社意欲の向上につながります。

具体的には以下のような業務を採用代行に委託できます。

  • 内定者との定期連絡
  • 入社前研修や問い合わせ案内
  • 内定者イベントの企画 など

採用代行と混同しやすいサービスとの違い

採用代行は人材紹介などと混同されることがあります。

違いを正しく理解しておくことが、適切なサービス選定につながります。

サービス主な機能報酬形態採用代行との違い
採用代行(RPO)クライアントの採用プロセスの一部またはすべてを委託定額・成果報酬・従量課金などを契約時に決める
人材紹介クライアント適した人材を紹介・マッチング成果報酬型が基本人材紹介は「自社に合った人材を探して紹介する」。
採用代行は「採用プロセスを代行して動かす」
人材派遣一定期間、採用業務のスキルを持ったスタッフをクライアント派遣する時間単価×稼働時間など、担当者が働いた分だけ支払う人材の雇用主は派遣会社であり、指示はクライアントが行う。
採用代行は指示・管理すべて採用代行会社が行う。
BPO企業のビジネスに関わる業務プロセス全般または一部を委託する月額制・
成果報酬制・
ハイブリッド制
採用に限らず、営業・経理・コールセンターなど幅広い業務が対象

採用代行(RPO)を導入するメリット

採用代行(RPO)を導入するメリット

採用代行(RPO)を導入するメリットについてご紹介します。

採用業務の負荷軽減・リソース確保

求人票作成や応募者対応、面接調整といった業務は細かな対応が求められるため、大幅にリソースが割かれます。

これらの業務のなかには人事担当者でなくても担当が可能なものもあります。

煩雑な業務を採用代行に委託することで、採用担当者は面接や組織設計といった高付加価値業務に集中できます。

また、中小企業で採用専任者を置けない場合や採用が急増した局面であっても、採用代行に委託すればリソースを確保できるため、人材確保の機会損失を防ぎやすくなります。

採用コストの削減

2つ目のメリットは採用コストの削減です。

採用代行に委託することで、費用対効果の悪い求人広告を省いたり、工数がかかりすぎている工程を見直したりできるため、結果的に採用コストを抑えられる可能性があります。

採用活動全体のパフォーマンスが上がるため、自社単独で行うより採用活動の合理化を図りやすくなります。

もっとも、採用代行に委託すると委託費用がかかりますが、トータルで見ると費用を抑えられる可能性があります。

採用の質が向上し、ノウハウや知見を得られる

採用代行では採用業界で培ったノウハウを持つプロが戦略設計から候補者のスクリーニングなどを担います。

また、採用のプロが求人票やスカウトメールの文面を作成したり、求人媒体を最適化したりすることで通常のアプローチでは届かない層にもアプローチを広げることができます。

これにより、応募者を増やし、採用活動の質が高まることが期待できます。

さらに、採用代行が持つ採用ノウハウや業界動向などの情報を自社の採用に活用できるため、支援を受けながら自社の採用担当のスキルアップも期待できます。

成果を可視化できる

採用活動の成果を見るためには、プロセスごとの成果を把握する必要があります。

自社だけで採用活動を行うとプロセスごとの成果や課題が曖昧になり、何が問題なのかがわかりにくくなります。

採用代行サービスは応募数、選考通過率、内定承諾率など、プロセスごとのKPIを実測し、定期的に報告します。

これにより、「どのプロセスで辞退者が増えるのか」「どの手法での応募数が多いのか」といった課題を把握でき、PDCAを回しやすくなります。

採用ミスマッチ軽減

採用代行は採用業界で培った経験を活かし、クライアント企業にマッチする人材を客観的に見極めるノウハウを持っています。

これにより、求める人物像や採用基準を客観的な視点で定義でき、ミスマッチ軽減につながります。

また、内定者に対して丁寧にコミュニケーションを行うことで、内定辞退者を減らしたり、「思っていたのと違う」といったミスマッチを減らしたりする効果も期待できます。

採用代行(RPO)を導入するデメリット

採用代行(RPO)を導入するデメリット

採用代行(RPO)を導入する際は以下のデメリットや注意点があることも頭に入れておきましょう。

委託コストがかかる

採用代行を委託すると一定の費用が発生します。

小規模採用の場合、コストパフォーマンスが悪くなるケースもあります。

自社の課題と採用代行の業務内容・費用を比較し、費用対効果が高いかどうかを考える必要があります。

社内にノウハウが蓄積されにくい

採用代行に依存しし続けると、自社の採用力が育ちにくくなるリスクがあります。

どのような媒体が自社に適しているのか、どのように訴求すれば良いのかといった知見が社内に残りません。

そのため、採用を行うたびに外部コストが発生し続けることになります。

自社の採用力が育たたないままだと、何らかの理由で採用代行に委託できなくなった場合、採用活動が進まず、事業活動の継続や組織の成長を妨げてしまう恐れがあります。

採用代行に委託する際は、こまめに情報共有を行い、ノウハウを吸収する仕組みを構築することが大切です。

情報漏えいリスク

採用活動を外部に委託すれば、情報漏洩リスクが上がることになります。

採用代行業者は応募者の個人情報や自社の採用戦略など、広範囲の情報を取り扱います。

万が一、採用代行業者側で情報漏洩があれば、社会的信用リスクの低下や損害賠償リスクが発生する恐れがあります。

連携不足によるタイムラグやミスマッチの発生

自社と代行業者のコミュニケーションが不足し、求める人物像や社風、企業理念、アピールポイントなどが正確に共有できていなければミスマッチが起きてしまいます。

こうなると、選考に時間がかかったり、入社後のギャップが生じたりします。

選考の遅れや入社後のギャップは内定辞退や早期離職につながる恐れがあります。

内定者との関係性を構築しづらい

採用代行業者はどうしても一律の対応になりがちなため、無機質な印象を与えたり、企業に勤める人の雰囲気や社風を感じづらくなったりする傾向があります。

そのため、採用代行だけが窓口になってしまうと、内定者との接点が減り、関係構築が難しくなります。

また、企業側も内定者がどのような人物か把握できず、入社後の配置でミスマッチが起きてしまう恐れがあります。

内定者フォローに関しては採用代行に一任するのではなく、自社が一部を担うといったことが推奨されます。

事業者によって品質に差がある

採用代行による採用活動は採用代行業者の実力によって左右されます。

採用代行業者の実績や専門性は様々で、価格や資料だけで判断するのは難しいのが実情です。

自社の特徴や職種、採用戦略に適した業者を選ばないと、期待した成果が出ないことがあります。

採用代行を選ぶ際は担当者の実績や事例、運用体制などを確認すること、委託後はKPIを設定し、定期報告を行うといったことなどが大切です。

採用代行(RPO)の導入が向いている企業

以下の特徴に当てはまる企業は採用代行の活用を検討する価値があるといえます。

  • 採用のリソースやノウハウが社内に足りない(採用専任者がいない・少ない)
  • 求人を出しても応募が少ない・集まらない
  • 求める人材がなかなか採用できない
  • 選考辞退・内定辞退率が高く困っている
  • 採用規模が大きく自社のリソースだけでは回らない
  • 採用活動を効率化・標準化したい
  • 新規事業や組織拡大フェーズで急ぎの採用が必要
  • 採用担当者が育つまでの間、つなぎのリソースが欲しい など

逆に以下のようなケースでは採用代行より人材紹介のほうが、費用対効果が高くなる可能性があります。

  • 採用規模が年間数名程度と非常に小さい
  • 採用職種や業界が極めて専門的

自社の状況を整理したうえで判断しましょう。

採用代行(RPO)の費用相場

採用代行(RPO)の費用相場

採用代行の料金スタイルは「定額制」「成果報酬型」「従量課金型」の3種類が一般的です。

それぞれのスタイル別に費用相場をご紹介します。

定額制

定額制は一定期間内で一定の料金を支払うモデルです。月ごとの費用が固定されており、業務量や内容も決まっています。

繁忙期であってもコストが変わらないため、予算管理がしやすいというメリットがあります。

特に大量採用を行う企業や年間を通して採用活動を行う企業に向いています。

一般的には月5〜100万円程度が相場となります。

採用活動の一部を委託する場合は数万から十数万程度が相場です。

なお、上記の固定費のほか、初期費用などが発生することがあります。

成果報酬制

成果報酬制は設定していた成果が出た時点で費用が発生するモデルです。

成果が出るまではコストがかかりませんが、成果が出たときの支払額が割高になることが多いです。

採用数が少ない場合や専門性の高い人材の採用時に向いています。

何を成果とするかは契約内容や業者によって違いますが、一般的には応募者数や内定者数、選考通過数などを基準にすることが多いです。

求める成果によって費用は異なりますが、数十万から百数十万程度が相場です。

成果報酬制は業者によって費用の差が大きいため、必ず問い合わせることが大切です。

従量課金制

従量課金制は依頼した業務量や内容、稼働時間に応じて費用が変動するモデルです。

特定の工程だけを依頼する場合や、月によって委託内容が変動する場合に向いています。

業務ごとに細かく料金が設定されているため、余計なコストが発生しにくい傾向があります。

従量課金型の採用代行を利用する場合は業務量が適切か、予算に収まるかを逐次確認する必要があります。

一般的な相場は以下のとおりです。

サービス内容料金目安
媒体管理5万円~
スカウトメール1,000〜2,000円/回
応募者スクリーニング(書類選考)1名2,500〜3,000円
会社説明会代行2〜5万円/回
面接日程調整5万円/月~
面接代行1回1万円前後
合否連絡(内定通知など)1〜2万円/月

採用代行(RPO)を活用して採用を成功させるには

採用代行(RPO)を活用して採用を成功させるには

採用代行に依頼して採用を成功させる方法をご紹介します。

現状を分析し、利用目的を明確にする

「とにかく人が欲しい」など、利用目的が曖昧な状態では採用代行に委託しても活かすことはできません。

まず、採用代行に何を期待するか、何を成果物とするかを最初に言語化します。

「応募数が少ない」「選考に時間がかかりすぎる」「採用ノウハウが自社にない」など、自社の課題を絞り込むことで代行会社との認識合わせがスムーズになります。

また、「コア業務に集中したい」「採用の質を上げたい」など、採用代行を利用する目的を明確にすることで、認識のズレを減らすことができます。

求める人物像を明確に定義する

採用代行が良い母集団を形成できるよう、自社が求める人材を明確に定義します。

採用ターゲットが曖昧なまま代行業者に任せると、ミスマッチな人材を集めてしまうことになります。

具体的には以下のような情報を自社内で整理し、優先順位をつけてから共有することが重要です。

  • 年齢層
  • 経験年数
  • 必須スキル
  • 歓迎スキル
  • 仕事への志向性
  • カルチャーフィット など

応募者・内定者と関わる機会を確保する

内定者や応募者とのやり取り、会社説明会などを代行会社に丸投げしてしまうと、内定者・応募者との関係が希薄になり、応募辞退や内定辞退につながる恐れがあります。

また、企業側も内定者の情報を掴むことができず、ミスマッチが起きる可能性があります。

応募者・内定者対応をすべて代行業者に任せるのではなく、直接関わる機会を確保しましょう。

具体的には以下のような方法があります。

  • 最終面接や内定者懇談会には必ず自社の担当者が参加する
  • 説明会では自社の担当者が応募者に声をかける
  • 内定連絡は自社の担当者が直接連絡する など

自社に適した採用代行業者・サービスを選ぶ

採用代行に委託する際は費用だけでなく、対応範囲や専門性、コミュニケーションのスタイルが自社と合っているかを確認することが重要です。

具体的には、自社と近い採用事例の有無や実績について確認します。

また、トライアル(お試しプラン)を利用し、自社との相性を確認するのもひとつの選択肢です。

自社に適した代行業者の選び方については次項で解説します。

採用代行を選ぶ際のポイント

採用代行を選ぶ際のポイント

採用代行サービスを選ぶ際は以下のポイントを押さえておきましょう。

厚生労働省の許可を取得しているか

採用代行に委託する場合、企業側と委託業者の双方が厚生労働大臣の許可あるいは届出が必要です(職業安定法第36条、第4条)。

採用代行業者の規模が小さい場合は申請をしていなかったり、許可を得ていなかったりする可能性もあります。

許可を得ていない業者に委託すると、違法行為に該当する恐れがあります。

採用代行を検討する際は、代行業者が委託募集の許可を得ているかどうかを確認しましょう。

依頼したい業務に対応しているか

採用代行サービスは業者によって対応できる業務範囲・内容が異なります。

また、フルサポートする業者もあれば、一部のみを請け負う業者もあります。

求人票作成、スカウト送信、応募者対応、面接代行など、採用プロセスのどの業務に対応できるのかを確認しましょう。

自社がどの業務に課題があるのかを整理し、その課題に合った対応ができるかどうか、サービスのレベルはどうかといった点も確認しましょう。

専門性や実績・ノウハウがあるか

採用活動は企業規模や業種、職種に応じたノウハウが必要です。

例えば、営業職と開発職では候補者の経歴や価値観が違うため、アプローチ方法も変わります。

採用代行業者の支援実績(業界・職種・採用規模)や、採用ツールなどを確認し、実績については事例の開示を求めると良いでしょう

なお、低額なサービス業者の場合、インターンやアルバイトが対応しているケースもあるため、担当者のバックグラウンドについても確認しておきましょう。

口コミやSNSで確認する方法もありますが、投稿者の価値観に偏っていることが多いため、鵜呑みにせず、総合的に判断しましょう。

機密情報の扱い(セキュリティ)は万全か

採用代行業者を選ぶ際は機密情報の扱い(セキュリティ)が万全かどうかについても確認しましょう。

具体的には、以下の点をチェックすると良いでしょう。

情報管理体制や機密情報の取り扱いに関して厳格なルールを定めているか
プライバシーマーク(Pマーク)やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得しているかなど

また、情報漏洩時のリスクを最小限に抑えるため、NDA(秘密保持契約)を締結しておくのも良いでしょう。

こうすることで、万が一のトラブルが起きた際に、どこまでが採用代行業者側の責任かが明確になります。

料金形態は自社の予算や採用規模に合っているか

料金形態が自社の予算や採用規模に合っているか、料金体系や内訳が明確かどうかも確認しましょう。

安ければ良いわけでも高ければ良いわけではありません。

重要なのは、支払った金額に見合った価値が返ってくるかです。短期的な費用だけでなく、長期的な価値を踏まえて総合的に判断しましょう。

予算に制限がある場合は部分委託や段階的な委託から始めてみるのも良いでしょう。

情報共有の方法や頻度

採用代行との情報共有が不足するとミスマッチやトラブルにつながる恐れがあります。

レポーティングの内容や頻度、担当者の配置状況や対応スピード、コミュニケーションツールや手段についても確認しておきましょう。

自社で利用しているツールを利用できればコミュニケーションがスムーズです。

業務範囲と責任を明確にする

「どこまでが代行会社の業務・責任でどこからが自社の業務・責任か」を契約前に明文化しておきましょう。

最低契約期間を設定しているサービスもあるため、契約や更新条件、解約条件なども明確にしておきましょう。

なお、委託する際は「SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証)」を締結しておくと良いでしょう。

SLAを締結することで、業務委託契約と比べて業務内容や範囲、目標などを詳細に定義できます。

採用代行活用時にバックグラウンドチェックを組み込むメリット

採用代行活用時にバックグラウンドチェックを組み込むメリット

採用代行に委託すれば採用のスピードと質が上がることが期待できます。

しかし、これだけでは「採用した人を信頼できるか」「採用情報の信頼性」の確認はできません。

これを解決するのがバックグラウンドチェックです。

採用代行委託時にバックグラウンドチェックを導入するメリットは大きく次の2つです。

  • 採用ミスマッチ・経歴詐称リスク低減
  • 法的リスク・コンプライアンスリスク低減

特に大量採用フェーズでは候補者の個別情報の確認が疎かになったり、抜け漏れが生じたりしやすくなります。

バックグラウンドチェックを組み込むことで学歴・職歴・資格の詐称、重大な犯罪歴など、履歴書だけでは確認できないリスクを客観的に把握できます。

特に経営幹部や財務担当など、機密情報へのアクセスが多いポジションの採用においてバックグラウンドチェックを組み込むことは、法的リスク・コンプライアンスリスク軽減にもつながります。

よくある質問(FAQ)

よくある質問

ここからは採用代行に関するよくある質問をご紹介します。

採用代行を利用することは違法ではないですか?

自社の従業員を使わずに採用代行に委託する場合、企業側と委託業者の双方が厚生労働大臣の許可あるいは届出が必要になります(職業安定法第36条、第4条)。

職業安定法第三十六条 (委託募集)
労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして報酬を与えて労働者の募集に従事させようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
② 前項の報酬の額については、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
③ 労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして報酬を与えることなく労働者の募集に従事させようとするときは、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

引用元:e-Gov法令検索職業安定法

職業安定法第四条 (定義)
⑤ この法律において「労働者の募集」とは、労働者を雇用しようとする者が、自ら又は他人に委託して、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘することをいう。

引用元:e-Gov法令検索職業安定法

事前に双方が厚生労働大臣の許可を得たうえで採用活動を委託するのであれば合法です。

採用代行を委託する際は委託先が厚生労働省の許可を得ているかどうかも確認しましょう。

採用代行と人材紹介の違いは何ですか?

人材紹介は自社に合った人材を探して紹介するサービスです。

一方、採用代行は、採用プロセス(求人票作成・応募者対応・選考管理など)そのものまたは一部を自社に代わって動かすサービスです。

採用代行サービス利用時は委託側、委託される側双方が厚労省の許可を受ける必要があります。

人材紹介の場合、人材紹介サービス側のみ厚労省の許可を受ける必要があります。

中小企業でも採用代行は使えますか?

はい、中小企業でも利用できます。

特に「採用専任者がいない」「少人数で採用業務を兼任している」「採用経験者が少ない」といった課題を抱えている企業は検討の余地があります。

予算制約がある場合は部分委託型や成果報酬型を選ぶなど、小さく始めてみることも検討しましょう。

採用代行はどのくらいの期間で結果が出る?

部分委託かフルサポートか、新卒採用か中途採用かによって期間が変わります。

中途採用の場合、募集ポジションや職種にもよりますが、3か月程度で結果が出ることが多いです。

一方、新卒採用の場合は中途採用より長くかかることが多いです。

また、部分委託の場合、スカウト運用などであれば3か月程度、採用体制改善などの場合は半年程度かかるのが一般的です。

なお、上記はあくまで目安であって、実際に採用難易度や市場状況によっても大きく変わります。

契約時にKPIと期待値、納期を明確に設定しておくことが重要です。

まとめ

採用代行(RPO)は採用プロセスの一部または全部を外部業者に委託できるサービスです。

採用代行を活用して採用を成功させるためには、現状分析を行い、利用目的やターゲットとなる人物像を明確に定義し、自社に適したサービスを選ぶことが大切です。

また、採用代行を選ぶ際は厚労省の許可を得ているか、依頼したい内容に合っているか、実績やノウハウの有無や機密情報の扱いについても確認しましょう。

採用代行を「ただ外注するもの」ではなく、「採用力の拡張」と捉え、ノウハウを吸収する仕組みを構築することも大切です。

採用代行と合わせてバックグラウンドチェックを導入すれば、候補者情報の抜け漏れの防止・採用精度向上に役立ちます。

本記事が採用代行の導入検討にあたって参考になれば幸いです。バックグラウンドチェックとの組み合わせについてご興味のある方は、ぜひレキシルまでお問い合わせください。