事例に学ぶ採用リスク

卑劣!バスの車内で12歳の少女の脚を……

2021.05.28

概要

2021年5月、 バスの車内で少女の脚を触ったとして、兵庫県垂水署は神戸市垂水区の男を県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕しました。

報道によると、男は4月16日午前7時40分頃、垂水区から西区まで走行するバスの車内で12歳の少女の脚を触ったとのことです。

迷惑防止条例の罰則は自治体ごとに異なる

迷惑防止条例とは、各都道府県が住民生活の平穏を保持するために定めた条例のことです。兵庫県では、正式には「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」として制定しています。

迷惑防止条例は、暴力的不良行為や痴漢、盗撮、不当な客引き行為など、公衆に著しく迷惑をかける行為を禁止しています。

迷惑防止条例に違反した場合の罰則は自治体ごとに異なります。迷惑防止条例に違反すると、兵庫県では6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。

前歴は履歴書ではわからない

今回の報道では男が逮捕されたことしかわかりません。

履歴書の賞罰欄に書く必要があるのは前科がついたケースです。つまり、逮捕され、裁判で有罪が確定し、刑事罰が科された場合となります。

逮捕された場合(前歴)であっても、刑事公判が続いていたり、起訴猶予となっていたりする場合は前科がつかないため、履歴書に書く必要はありません。

入社後に想定されるリスク

平成27年版の犯罪白書によると、性犯罪再犯(刑法犯)の再犯率が最も高い類型は小児わいせつ型となっています。

本事案の被害者は12歳の少女ですので小児わいせつ型に分類されます。

上記のような応募者を採用した場合、入社後にわいせつ行為を繰り返したり、ハラスメント行為を行ったりする可能性も否定できません。

社員がわいせつ行為やハラスメント行為を行った場合、以下のようなリスクが想定されます。

・苦情やクレーム、マスコミ対応に追われ、通常の業務ができなくなる

・風評被害が発生する

・社員の退職連鎖(人的損失)

・ハラスメント被害者から損害賠償を請求される など

このように、従業員の不始末は事業の正常な運営を妨げ、会社経営にとって大きなリスクにつながりかねません。

レキシルを活用するメリット

レキシルはWebの専門手法を活用し、SNSや各種ニュースサイト、データベースなどを調査することで、履歴書や面接だけではわからない応募者の情報や性格、素行などを評価・報告します。

通常の採用基準にレキシルをプラスすることで、トラブルを起こしかねない応募者の入社を防ぎ、採用リスクを回避しやすくなります。

まとめ

小児わいせつ型犯罪は再犯率が高いと言われています。しかし、逮捕されただけ(前歴)であれば履歴書に記載する必要がないため、従来の採用方法だけではトラブルを起こしかねない人物の入社を防ぐことができません。

健全で正常な企業活動を行うためにも、採用基準に新たな判断軸を加え、リスクを回避することが重要です。